やる気ゼロの不良たちをやる気にさせた方法【文化祭の劇を不良をノセて成功させた話②】
中学の文化祭の劇の題材決めで担任モリシー案の「かさこじぞう」と、不良・ボス女子グループ案の「ファッションショー」で対立。
担任がヘソを曲げて職場放棄してしまいました。
担任不在で再び題材決めをするも不良・ボス女子グループの反対でなにも決まらないうちのクラス。
これをどうにかまとめなきゃいけない責任者の私…。
くわしくはひとつ前のお話をどうぞ↓
その日は結局なにも決まらず、翌日に持ち越すことになりました。
が、不良グループとボス女子グループは「ファッションショー!ファッションショー!」しか言わないわけです。
でも舞台の題材は希望をだしても、実行委員と先生のチェックで許可がでないとプログラムに載せられず、クラスに差し戻す仕組み。
チェックする先生の中に担任のモリシーもいるので、差し戻されるのは目に見えてるし、それ以前にそんなことしたら火に油注ぎますよ?
無事に済まないのはあんたたちでしょ?(普段の行い的に)
というわけで、新たに題材を選びなおすことになったのですが
当然なんにもでてきません。
不良・ボス女子グループがファッションショーにこだわってる以上、それ以外だったら何を出してもからかい倒されて屈辱的な思いするだけなの、みんなわかってるしねー。
なので
しょうがないという体で私がいくつか提案しました。
題目は「風の又三郎」。
大騒ぎの教室に、交錯する野次。
が、これは捨て案です。
反応も想定内なのでこれでOK。
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やる気ゼロの不良どもをやる気にさせる方法
前日、私は必死に考えたんですよ。
彼らは「自分たちで考えたファッションショー」が拒否されて拗ねてるので、ここで上から押しつけるようなことしても後々めんどうなことになるのは目に見えています。
普通に決めたら
絶対にこうなるわけですよ…。
そして恥をかくのは無理やり舞台に押し上げられた「大人しい子」たちっていうね。
それだけは避けたい。(私は出る気ないけど)
だいたいこいつらがいるクラスでは毎年、こいつらにどれだけ練習を妨害させないかが文化祭成功のカギでした。
気が向いたときしか練習に参加しない上に、参加したら参加したで
真面目にやってる子をバカにするか、大道具小道具で遊んで破壊するか…。
今回は担任がモリシーなので大丈夫と思っていましたが、「かさこじぞう」がらみのいざこざで全然アテにできなくなりました。
2,3人いるだけでこうなんですから、クラスの半分がこういうやつらなうちのクラスでは…
題材をなににするか
まずもって彼らは派手な格好をして目立ちたいだけなんです。
だからそこと、担任案の「かさこじぞう」の間を模索しなきゃならない。
そして、できれば「自分たちがやりたい」モードになっている彼らが、自らキャストをやるように仕向けたい。
裏方やられたらぶち壊されるの目に見えてるし…。
舞台に立ったら恥かくのは自分なのでまあ、多少はやるでしょう。
ということは
1、出演人数が多くて
2、男女両方出られて
3、派手な格好ができて
4、彼らが好むような起承転結のはっきりした、見せ場の多い作品
ということになる…。
まず派手な格好が自然とできるということで、海外モノ(ヨーロッパもの)を考えました。
外国人なら髪の毛黄色くしてもなんとか言い訳がたつし。
で、派手な格好ならドレス…ですが、お姫様ものなんかだと不良男子どもが絶対に嫌がるしそもそも登場人物が少なすぎる。
古典・時代モノといっても昔話や童話のようなものだと絶対に両グループとも嫌がるんですよね。
意外と難しい…んですが、実は私にはひとつだけ心当たりがありました。
みなさんならなにを選びますか?
「自分たちが選んだ」感を演出する
でも、題材がよくてもまだ足りません。
彼らを動かすには「自分たちが選んだ」という意識が絶対必要だと思いました。
「俺らがやりたいからやってる」感を演出してやらないと結局何を選んだとしても
こうなる。
絶対になる。
なので、まずは「拒否されそうな案」もいくつか用意して、そこから本命を選ばせるという手順を踏むことにしました。
それで出したのが、この「風の又三郎」。
これは撒き餌なんです。
だから、本命は別にある。
果たして不良どもを巻き込めたのか
私が本命に選んだのは「十五少年漂流記」。
これも定番ですが、絶対食いつくという自信がありました。
「十五少年漂流記」おもしろいしね。
舞台はニュージーランド。
お坊ちゃん学校の生徒たち15人はイギリス、アメリカ、フランスなど、欧米各国の出身。
(オーストラリアやニュージーランドがイギリスの植民地だった時代ですね)
彼らはバカですが頭の回転は速く、自分が楽しめそうな気配にはさといんです。
察しがよくて助かります。
私から言い出して責任押し付けられるのはいやだしね☆
よくぞ聞いてくださいました。
確かに「十五少年漂流記」には男子しかでてこない。
でもそこはシナリオで何とでもなるもんね。
ついでにめんどくさいことは引き受けるアピール。
そ れ に
ドレスの一言で懐柔される派手系女子たち。
ナンバー1、2が乗り気になったことで、一気にノッてくる下っ端チンピラ系男子たち。
ガイコツとか猛獣と戦うとか、取っ組み合いのけんかとか…
ヤンチャ系男子の好きそうな要素がいっぱいつまってる作品ですから、食いつきが半端ないです。
勝手に「俺がやるならどうやるか」をしゃべりだす始末。
なので、決をとるまでもなく
ほぼ満場一致で「十五少年漂流記」に決定。
一本釣り完了ー。
ファッションショーファッションショー言ってたことなんてすっかり忘れて盛り上がる不良・ボス女子グループ。
もう完全に自分たちがやるつもりになっていました。
おとなしめな子たちはこの際我慢してもらうことになりますが、まあ、舞台ぶっ壊されるよりは…。
とはいえ、おとなしめな子たちにもおおむねこの十五少年漂流記は好評でした。
困ったときの十五少年漂流記ですよ!マジ便利…!(使うことなさそうな豆知識)
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子育てに応用もできるよ!
この方法、いまだに子供を動かすときにも役に立っていますw
子供の好きなもの、反応するものを正確に把握しておいて、選択肢を用意して「自分が選んだ感」を演出。
本人が今興味があることと、やってみてほしいことを結びつけます。
これがハマると面白いようにやる気をだしてくれます。
例えばこのときとか、実はそう↓
まあ、うまくハマれば、なんですが^^;;
当然失敗することも多々ありますが、やりなさい!って言うより効果ありです。
使いどころを間違うとアブナイかもしれないですが、勉強や体験学習などのやる気を引き出すときにほんとに使えるのでオススメです。
しかし課題はこれだけではない…担任をどう説得するか?
そんなわけで空気が一変したクラスでしたが、問題は担任が納得するかどうかです。
こういうときに恩を売っておくのが、優等生がうまくやるコツなんすよ。
すでに漂流少年団モードに入っていた不良グループ・ボス女子グループはめっちゃ素直に祈ってました…。
【続きます】
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