不登校復帰から半年。だいぶ落ち着いた息子にインタビューしてみました【不登校にっき後日談6】
息子は小学四年の二学期から、体調不良を訴え、休んだり遅刻したり早退したりでまともに学校に行けていませんでした。
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息子が登校拒否になった当時は理由もわからず混乱してばかりいたのですが、だんだんと学校の状況がわかってくるにつけ、先生による特定生徒へのいじめ行為、そしてそれに便乗した子供たちによるいじめの状況がわかってきました。
私としては理由がわかってきてからはむしろもうこんな教室にはいかなくていいんじゃないかとすら思っていたわけなんですが、息子は複雑そうでした。
息子は5年生に上がって、クラス替えを機に完全に復帰。
今はけっこう楽しく学校に行っています。
結局学年の最後まで腹痛を訴えつつも一応(少しは)学校に通い続けた息子。
今は当時のことをどう思っているのかな?
気持ちが落ち着いて初めて客観的に見られるようになった当時を振り返ってを聞いてみました。
あのときのこと、どう思ってたの?
こうやってさ、ドライブしててコンビニの駐車場で何か食べるとあのときのこと思い出すよね。
やっぱり?私もだわー。
あのときはたいへんだった…
回復したよね~。
うん。今はお腹痛くならないしあそこまで学校イヤじゃないよ。
学校行ってるときと行っていないとき、どっちがつらい?
ねえねえ、学校にいるときと、学校行ってないとき、どっちがつらかった?
あー…両方辛かった。学校行ってないのはそれはそれでいろいろ考えちゃうんだよね…。
だよね…。
学校行かなくてもさ、朝家出るときとか、学校に行く直前とかすごいつらかったし、教室にいたらいたでつらかったし…。
毎日ドライブしてたけど、それはどうだった?ぶっちゃけ家にいたかった?
うーーん、家にいてもつらいんだよね。家出るときと学校行くときはつらかったけど、その間くらいのときは学校のこと忘れてられることもあったよ。
そっか、一応気はまぎれてた?
うん。まぎれてたまぎれてた!
それはよかった!
自分の体調不良をどう受け止めていた?
学校がイヤでおなか痛くなっちゃってたわけだけどさ、それって、正直どのくらいから自覚あった?ずっと関係ないと思うって言ってたよね。
あー、あれはね、最後までよくわからなかった。
でも今はあの(昨年担任)先生が嫌だったからだったんだって思ってるんでしょ?
うん!うん!!思ってる!!マジ最低。あいつほんとありえない。
それって、どのあたりから感じるようになったの?
うんとね、それも今の学年になってからなんだよね。今のクラス見てて、あーやっぱ去年はおかしかったよなって。
比較対象ができたからってことかー。
そうそう。よく考えたら3年生のときもさー…
そうだね(笑)あのときも「先生普通」ってずっと言ってたんだよあんた。
ぜんぜんふつうじゃなかった…
だよねーw段階ふんで悪くなってったから、わかりづらかったのもあるかもね。
あのときはよくわからなかったんだよね。すっごいすっごいイヤだとは思ってたんだけど…。
そうかぁ。やっぱイヤだったよねぇ。
そりゃそうだよ!でも、だからお腹痛いとかは思ってなかったし…。
感覚としてよくわからなかった感じ?
そうそう。今になってやっと、あーそりゃおなか痛くもなるよなっていうか。
客観的に見られるようになったってことかな。
うん。あのときはユウトがいじめるのも、先生がユウトひいきして注意しないのも、ヒロキがいじめられてるのも、1学期からわかってたしなあって思ってて。
2学期からイヤになる理由にはならないのかなって思ってた?
うん。そんなかんじ。
いやいや、2学期頭からなんだから原因は1学期のでしょw
今はわかるよ!あのときはだよ!
ハイ、スイマセンwでもあれだよ、1学期からわかってたんなら早く言ってよ~
ハイ、スイマセンw
今、学校はどう?
今は学校たのしい?
うーーんまあ、楽しいときもあるよ。めんどくさいときも多いけど。
まあ、学校ってめんどくさいもんだよwイヤなこと言ってくる子とかそういうこと。
それはない。(ヤンチャっ子)も(ジャイアン)も、女子とはときどきケンカしてるけどぼくらに手出ししてこないし、一緒に遊ぶときもけっこうあるし。
クラス仲いいよね~。幼馴染くんたちもいるしね!
うん!ボカロ(※)の話もできるしw
ボカロww
先生も(昨年担任)みたいにひいきしたりワケわかんないこと言ってきたりしないし。
「お笑い係」やってくれるしね!あれ先生的にはけっこう勇気ある決断だと思うよ~。
そうだよ!(昨年担任)だったら「ハア?おめぇナニいっちゃってんの?」って言われて終わりだよ!そんでそのあとユウトたちにいじめられんの。
ああ、そんなかんじ…。
ほんと担任変わってよかった…。
いい先生だよね~。(生徒指導)先生とか教頭先生にも感謝だねぇ…。
うん。もう1年(昨年担任)とか(一昨年担任)だったら絶対学校行かないわ。
ま、それはそれでやりようあったとは思うけどね~
えー!イヤだよ!絶対!!
(学校行かないって決めるならそれはそれでアリだったと思うんだけどな~)
学年が変わって状況が一変した
息子としては渦中にいるときは「自分はそこまでひどい状況にはいない」という認識だったみたいなんですよね。
イヤだけど、これは我慢すべき、このくらいは普通って思っていたふしがあったし、私もそれは感じていました。
で、そういうことって「比較対象」があって初めてはっきりするんだなあと思いました。
自分の中で「本来あるべき姿」が見えてこないと、今自分がイヤだと思っていることの輪郭がつかめない=口に出せないということになるのかな、と。
今の担任の先生はやわらかい雰囲気の女の先生なのですが、その子の個性や個人のやりたいことを尊重してくれる先生です。
息子の「お笑い係」もそうですし、他にもクラスの子の誕生日を祝う企画をする「誕生日係」など、子供たちが自主的に作る係活動をやってくれています。
クラスには昨年まで「いじめっ子」としてたびたび名前が挙がっていた子もいますが、先生がしっかり目を届かせている&きちんと対話を繰り返しているようで、先生に絡むことはあっても周りの子に絡むことはほとんどなくなったようです。
なよやかな雰囲気の先生なのに、反抗期ヤンチャ男子たちをしっかりまとめていて本当にすごいなと思っています。
(昨年とは対照的…)
ほんっとーーーに先生でここまで違うんだなということを実感しました。
客観的に見られるようになったことで一区切りついた
今学年になってもしばらくは息子はやはり不安そうでしたし、昨年度の話はタブーのようになっていました。
不登校期のことが話題にからむと、とたんに気分が悪くなっちゃうというのはしばらく続いていたんですよね。
正直私も「いつ昨年の状態に逆戻りするか」とヒヤヒヤしながら見ていたところはありました。
このブログにしても、「不登校にっき」以外のところはギャハギャハ笑いながら読んでいるんですが、「不登校にっき」は「つらいこと思い出す…」と言って手を付けていませんでした。
でもここしばらくでほぼすべて読んだようで、少しずつフラットに話題にできるようになってきていました。
今回も珍しく息子から話を振ってきたので、思い切って当時の気持ちを聞いてみることにしたんです。
ちょっと前は「わかんない。気持ち悪くなるからやめて」だったのに、今回はスラスラと言葉が出ていて、具合悪くもならなかったし、息子もスッキリしたような表情だったので、ああ、一区切りついたんだなぁ、とやっと実感できた次第です。
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