「いじめられてる子をかばう」なんて自己満足でしかなかった【サイコパスなクラスのハナシ18】
↓このお話の続きです
ひとつ前のおハナシは
それをおまえが言うのか…中学に入っていきなりどんでん返されたハナシ【サイコパスなクラスのハナシ17】
中学に入っていじめっ子からも解放されて自由になりましたが、そのとたんじゅんこが放ったのが、この言葉。
衝撃でした。
一瞬何言ってるか本気で理解できなかった。
アシタカラアイチャンシカトシヨってなに?みたいな…
え?
え。
……
でも、確かに…
たしかに…
わかってた……
わかってた…。
だけど、つらい思いして少しは変わるかなって、変わったのかなって思ってた。
だって、いじめられてるときはあんなにやさしくて、思いやりがあって、ちゃんと考えてて、それでいてあんなに儚げだったんだよ…?
そういうふうに変わったんだって信じてたし、願ってた。
そう、じゅんこは別に変ってない。
これが本来のじゅんこなだけ。
それも、わかってたはずなのに…
じゃああの数か月はいったいなんだったのか。
そして数か月必死になってた私は何を見ていたんだろう。
私の好きだったじゅんこは…?
で、気づいちゃったんですよね。
私の好きだったのは「いじめられてるじゅんこ」だったんだって。
大人しくて優しくて儚くて華奢なじゅんこは、いじめられてるからこそいたじゅんこだったんですよね…。
え?
私、それ、最低じゃない…?
私、K子と変わんないじゃない…?
私だって結局じゅんこが自分の都合のいいように変わることを望んでただけだった。
それにクロちゃんはこう言ってくれたけど
したこと自体は正しかった。
いじめられてる子を庇うのは美しい行いだった。
本当にそうですか…?
普段のいじめは、期間は長くても2か月そこそこだったんですよ。
それがどうして4か月以上も続いたのか?
……私がかばったからなんじゃないの…?
K子的にはわたしはクロちゃん同様「いじめたくない」メンツだったはずなんです。
K子は自分側についていてほしかったでしょうし、実際そうしようとする動きも大きかった。
でも私がそれをはねつけてじゅんこにくっついていたせいで、じゅんこは必要以上のヘイトを集めていたんじゃないのか…。
私がかばわなければ、じゅんこの苦痛はもっともっと短くて済んだんじゃないの…?
それに、私は薄々気づいてた。
私がじゅんことおなじようには扱われないだろうってことに。
その安全圏から私のしていたことって、いったい何だった…?
そして
……
…………
気づいちゃった。
本当はずっとわかっていたような気がします。
いじめが始まる前から、私はじゅんこに体のことでからかわれるのが本当に嫌だったし、調子に乗りやすいのも、シカトに参加するのも、(じゅんこの)幼馴染のミーキへのいじめにすら平気で加担するのも…本当に嫌だった。
それでもじゅんこを必死で庇ってたのはなんでだった…?
ヒロイックな気持ちからだった。
K子を見返してやりたい気持ちもあった。
自分の気持ちを満足させるため、単なるナルシシズムだった。
「じゅんこ」のことなんか全然見てもいなかった。
そして結果、自分の気持ちを満足させるために、いじめを過激化させて引き延ばした。
この自己嫌悪と罪悪感はかなり長いこと尾を引きました。
長々と書いてきましたがこの話、実は「いじめっ子にこう対処してやったった!」って話ではなくて、長い懺悔だったんですよね…。
ほんと、全然、全くスカッとしない話で申し訳ないです。
いじめっ子をやっつけて、じゅんことは一生の親友で、そんな大団円ならよかったんですけど…。
当時は私もそのつもりでいたんですけどね…。(そしてそれに酔っていた)
もちろんじゅんこが私の思うような子じゃなかったからって、いじめられていいわけじゃない。
ひとりにしないことで、多少気がまぎれた部分はあったかもしれません。
しかしそれで、物理的なものも含めたいじめが倍の長さ続くとしたら、どうだろうか…。
自分に対する火の粉なら、K子に対する対応もあれでよかったと思っています。
多少粗暴でもお行儀が悪くても。
でも、じゅんこに対してということなら、単に火に油を注いだだけだった。
ずーっと、後ろから撃ってたようなもんだったわけです…。
じゃあどうすればよかったのかっていうのはもうずーーーっと考え続けてることです。
次はそれを書いてみます。
みなさんだったら、どうしますか…?
つぎのおハナシは
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