「ダッシュで逃げ」た。私が。【私がいじめをしたときのハナシ③】
私が高校で最初に仲良くなった(?)子は重度のコミュ障でした。
話すのが苦手、人間関係がうまく構築できない、というレベルではありません。
「イエス・ノー」の意思疎通すらかなり危ういレベルのコミュ障です…。
1学期はまるっと「しゃべらない・ずーーっと黙って私にくっついて歩く」背後霊コタちゃんに悩ませられまくった私
でしたが、二学期に入るとだんだん地がでてきたといいますか、どうでもよくなってきた。
仲がいい子も増えて、周りにもわかってもらっただけに
気持ちに多少の余裕が生まれたというのもあります。
でも同時に「コタちゃんを傷つけないように」という気遣いがどんどん失せて行ってたんですよね。
コタちゃんに対しても
けっこうキツイ口調で言うようになりました。
そうすると今度はカオリちゃんのところへ行く。
でも驚くべきことに数日もすると
戻ってくる…。
コタちゃんは「くじけぬ心」を持っていた…!
それでもけっこう何度もお説教をしました。
「あのね、周りを見てごらんよ。
誰かと一緒にいる子は、相手とコミュニケーションとるためにそこにいるんだよ?
だまーってそばに立ってるだけの子、いる?
用がない時はそんなことしなくてもいいの。
自分の席で自分のことしてたらいいんだよ。
話したいことあるなら聞くけど、そうじゃないならそこでずっと見てるのやめてよ。」
返事は
……
…………
何を考えてるのかさっぱりわからない…。
言い方がキツイよ、と言われることもありましたが、(主にカオリちゃんから)
カオリちゃんだって、ずっとコタちゃんに居られるのはいやでたまらないわけで。
それにそんなこと言ってもそれでも来るんだもん…。
この頃、私はコタちゃんに対してかなりいらだっていました。
というか怒っていた。
コタちゃんに悪意がないことは頭ではわかってはいました。
でも彼女の態度はもはや私には「私はアンタたちに何にもしないけど、ホラ、早く私を楽しませなさいよ」と言われているように感じられていたんですよね…。
何もしないでこちらにプレッシャーだけかけてくる、という…。
うちの高校では10月に2年生が修学旅行に行っている間、1、3年生は遠足があります。
私たちは1年生だったので鎌倉に遠足。
班は…
まあ、こうなるよね…
仲良し三人組+コタちゃんの班になりました。
(まあ、傍目には「仲良し四人組」に見えていたでしょうが…)
班行動はいいとして、私たちには行きたいところがありました。
隠れ家みたいな趣のある甘味処で、人気のお店です。
遠足先の鎌倉からはちょっと離れていますが、帰りに寄れる場所でした。
ぜひ、ここに寄りたい。
三人で。
もういい加減、背後霊を引き連れて歩くのが嫌になっていたのもあります。
気を遣うし、遣った気は無駄に消えていくし、たまには背後霊を気にせず羽をのばしたかった。
遠足くらい、気兼ねなく楽しみたかった。
でも、今までの経験から「来ないで」というのは通用しないような気もしていました…。
それに「3人で行きたいから、今日はついてこないでね、じゃあね。」と本人に言うのもきつい。というか、言えない…。
それで、遠足当日。
遠足と言いつつも、現地集合現地解散という、ほぼ「ただのみんなでおでかけ」なイベントなので、行きも帰りも行動班も基本、仲良し同士で、なんです。
行きは約束して現地まで行き、班行動が終わっていざ解散、というときに
3人で示し合わせてダッシュで逃げた。
そう、このとき
ボス女子K子がやってて、ものすごくイヤだったやつを、私がやったんですよね…。
普段言葉をほとんど発しないコタちゃんの「え?ちょっと…!」がいまだに耳に残ってます…。
つぎのおハナシは
「ダッシュで逃げる」の意味が違う…【サイコパスなクラスのハナシ1】
ヒロキ&息子以外のいじめのハナシ【不登校にっき63】
【私がいじめをしたときのハナシ①】~高校でできたともだち