持つべきものはともだち【私がいじめをしたときのハナシ②】
前回のおハナシは
この話をすると、私を知っている人はたいてい、
「えー!意外!!草薙さんならすぐおっぱらえちゃいそうなのに!」
とおっしゃるんですが(私はどういうキャラってことになっているんだ…)、
なんで私がこのとき強く出られなかったかっていうと、
・ただ黙って横にくっついているだけで実害らしきものがなかったこと
・コタちゃんに悪意は一切感じられなかったこと
この二つが理由でした。
そう、コタちゃんに悪意はないんです。
それは確実。
ヤンデレ的執着心があるわけでもないような気がしました。
コタちゃんには害意も悪意もない。
だったら、私が彼女を嫌ったり、邪険に突きはなしたりしていい理由もないじゃないですか…。
さらに、こちらの話でも書いたのですが
うちの高校は女子が特に独立独歩な子が多く、一緒にトイレに行く習慣もないような感じで、
グループはあったけどヒエラルキーもなければグループ相互の仲もよくて
陰口なし、いじめシカトなし。
適度に距離感があって、交流はありつつ、余計な感情は紛れ込ませず。
すっごく居心地よかったんですよね。
それだけに
言えない…。
みんな「ナギちゃんとコタちゃんはめっちゃ仲良し」だと思っていたようでした。
まあ、そりゃあそうだよね…。
あれだけべったりなんだもん…。
それに最初に気づいてくれたのは、同じ部活のギャルっ子リエちゃんでした。
クラスで仲のいいグループは別でしたが、遠目からずっと心配しててくれてたそうです。
リエちゃんはギャルな感じで見た目は派手なタイプ。
グループの子も似たような雰囲気の子が多かったんですね。
(派手といってもヤマンバみたいではないけど)
ヤマンバ→いじめっ子とその取り巻き、いじめられっ子のその後【サイコパスなクラスのハナシ20】
ストレートにハッキリものを言う子たちです。
コタちゃんがそういうタイプが苦手っぽいのはなんとなく感じてはいたけど、確かにリエちゃんの言う通り、ギャルっ子グループのところに行くときは、
ついてこない…!!
「周りがわかってくれている」ということで私もかなり気が楽になりました。
それと同時に、他の友達にも「つらい、どうにかしたい」という相談ができるようになったんです。
でも一番仲の良かった子のひとり、カオリちゃんが「いじわるしちゃダメだよ!」とおっしゃるので
言い出しっぺのカオリちゃんが引き受けてくれることになりました。
しかし
3週間もたずにギブアップ。
なんていうんでしょうか、相手が何考えてるかわからない状態で、ずーーっと見られているのって、ものすごくストレスなんですよ。
気にしなければいい話…なのかもしれないのですが、そうそう「気にしない」ってできるもんでもなくて…。
隣にいるとどーーーしても気を遣うじゃないですか。
でも、相手はお人形のごとく無反応なので、その使った「気」は毎回無機物に吸い取られるがごとくふわっと消えていくっていうこの虚無感…。
あと、相手がそれをどう受け取ったのか全くうかがえない不安感。
これほんと、精神的に不安定になるんですよね…。
私とカオリちゃん以外の子が「引き受ける」と言ってくれたこともあったのですが
1日でドロップアウト。
基本すぐ私かカオリちゃんのところに戻ってきてしまっていました。
結局解決策は見つからず…。
コタちゃんにはっきり「あのね、そうやってそこに立っていられると、集中できないから、やめてくれる?」と言ったことも何度もありました。
でもその時はやめてくれるんですが、次の時間になるときっちり戻ってくるっていう…。
意外にハート強い…。
むしろこちらが毎回毎回「やめて」って言うハートの強さが足りませんでした…。
つぎのおハナシは
「ダッシュで逃げ」た。私が。【私がいじめをしたときのハナシ③】
連れション男子高校生御一行様のハナシ
いじめられっ子をかばったら何が起こったか【サイコパスなクラスのハナシ11】
やっぱりいじめの主犯は担任だと思うってハナシ【不登校にっき62】