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子供も楽しめる!上野西洋美術館のアルチンボルド展に行ってきたハナシ

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 アルチンボルド展は2017年9月24日に終了しました。

 

 

なかなか子供がいると美術館って選択肢はとりづらいんですよね…

気を使いますし、ゆっくり見られませんし。

興味があるならいいですが、そうでないなら動物園や博物館のほうを選んじゃう。

 

でも今回のアルチンボルド展は息子のような小学生はもちろん、けっこう小さな子でも十分楽しめる内容でしたよ!

 

 

 興味をもった、その時にいこう!


実は息子は美術館初体験、私も結婚以来初めての美術館でした!


今回は突然息子が

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情報番組の「世界一受けたい授業」で見たのがきっかけだったみたいです。

 

絵に興味を持つなんて初めてだったので、この機会を逃しちゃいかん!とさっそく美術館初体験に繰り出したわけです。

 

夏休み最終日&平日&雨&午前中だったこともあってか、人出は多くなかったです。

並んだり待ったりすることはほぼありませんでした!

 

 


アルチンボルドって?


アルチンボルドと言われてぴんとこなくても

 

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こんなかんじの絵はどこかで目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

ジュゼッペ=アルチンボルトは16世紀ローマ帝国時代のイタリア人の画家で、ローマ帝国宮廷画家だった人です。

 

この発想、500年前ですよ…!

500年前にこんな表現を編み出してたとか「人類の叡智」を感じますね…

 

野菜やくだもの、海産物、動物やヒトなどをモチーフとして、肖像画に見えるようなだまし絵が有名です。

 

ただ宮廷絵師だったので普通の肖像画なども多数描いています。

 

またリアルな描写でモノを描いたことから、のちの「静物画」の元にもなりました。

(というか「静物画」という概念の前なんですね!この画風が生まれたの…

それもスゴイ…!)

 

グロテスクでホラーな空気を感じさせる画風ですが、当時としてはこれは豊かさを象徴するラッキーアイテムのような扱いで王侯貴族たちに人気を博したようです。

コミカルさと人の内面を現すかのような醜悪さ、シニカルさがありますね。


これを「おお、おもしろいな、こんな感じでオレも描いてよ」って言えた貴族王族はなかなか度量があるなと思うんですよね~。

 

もちろん普通に人をおちょくったようなものもあったようで、綾小路きみまろ的な、宮廷道化師のような存在だったのかもしれないですね!

 

絵もだけど会場にもおもしろい仕掛けが!


そんなアルチンボルト展ですが、企画もすごく面白かったです!

 

自分のアルチンボルド肖像画をゲット!?


入ったところにこんなコーナーがあって

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これ、カメラがついていて、この画面の前に立つと自分の顔を「アルチンボルド風」に野菜や果物でつくり上げてくれるというコーナー。

もちろんカメラOK!

 

インスタ映え抜群ですね!


野菜や果物がドドドッと動いていくモーションもあって、すごくおもしろい!!

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この状態から

 

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組みあがっていく…!


ちなみに息子は

 

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こんなかんじ。


会場が暗かったのでスマホカメラの画像では色がとびぎみ…。

実際の映像はもっとずっとキレイです!

目がイチゴでカワイイ感じなんですよ…!

 

でも大人はけっこうグロテスクになる…(笑)

 

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こっちはわたし・・・

メガネもちゃんと再現されますw

 

おねんどおねえさん!?


ほかにも今育児中のお母さんたちはけっこう見覚えがある方が多いのではないでしょうか。

 

 

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おねんどおねえさんがコラボしてましたw


なんでおねんどおねえさんなのかは若干ナゾでしたが、おねんどおねえさん作のアルチンボルド風ねんど作品も展示されていましたよ~。

 

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展示内容も見どころいっぱい!!


やっぱり、照明とか陰影とか立体感とか、印刷じゃなく現物で見るよさってありますね~!

すごくよかったです。

 

500年も経った絵画とはとても思えない状態のよさのものが多かったです。

浮き上がってくるような立体感、みずみずしい光沢も健在で迫力ありました!


有名な春夏秋冬シリーズも見ごたえありましたし、教科書や図説なんかで見かけたことがある作品もきっとあるはず!

 

遠くから見たり近くから見たり。

よく見ると意外なモチーフが紛れ込んでいたり…。

じっくり見れば見るほど発見のある作品が多いです。


息子も

 

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けっこう堪能してくれた様子。


アルチンボルドはだまし絵が多いので、子供が見ても普通に楽しめる作品が多いんですよね。

 

これなんか

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ボウルに入った野菜が

 

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ひっくり返すと人間の顔に…!

 

これは小さい子でも興味持ってくれそう!


展示自体はアルチンボルドだけでなく、同時代の影響を受けたり与えたりした画家の絵や、立体造形物などもありました。

 

文化史をなぞった展示で歴史好きの血も騒ぎましたw


500年前の水晶と金のお皿とか必見ですよ!!

 

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透明部分はガラスじゃなくて水晶!

しかもものすごい透明度なんです。

 

これ、展示では上からライトを当てているんですが、窓部分の水晶がプリズムになって下に落ちる光がキレイな模様を描くのに加えて、窓の模様が影絵になってすっごくキレイ!!

 

ぜひ現物で確かめてみてほしいです!

 

 息子も大満足でした!

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ちょっと前まではおでかけするときは、この人のエネルギーをどうかわすか?ばっかり考えていたのに、いつのまにか成長していたんだなあ…。

 


子供と楽しむコツは早めに切り上げること


私は一応、一応絵を描く人間の端くれなので、構図とか陰影とか発想とかメタファーとか歴史的な背景とか、1枚の絵に見たい部分がいっぱいあるんですよね…。

そのせいで息子と見るスピードが合わない…。


それでもアルチンボルドはじっくり見たかったので(最大限急いで)一枚一枚見たけれど、常設展の方はさらっと流してすませました。

 

美術は(例えば宗教画とか)背後にあるストーリーや歴史的背景、系譜なんかがわかっていたほうが面白いもので、それがないと長々と見ているのは厳しいものがあります。


よくばっちゃいけないですね!


また今度興味を持った時に来ればいいや!と諦めて、子供と一緒のときは贅沢な見方(興味のあるエリアだけとか)をするほうが、のちのち一緒に楽しめる時期が早く来るのかなという気がしました。

 

興味はあるけど疲れちゃう…というときは、受付で申し出れば当日中なら再入場できるので、外で休憩や食事をして戻ってくることもできますよ!

 

 

アルチンボルド展開催情報

 

上野、国立西洋美術館でやっています!

上野駅、公園口出てすぐのところですね。

雨でもそんなに濡れなくてよかったです。

 

 タイミングがあえばチケットキャンプ でチケットが半額以下で手に入ったりするので、行く前に覗いてみるといいかも。

 

当日券:一般1600円、大学生1200円、高校生800円

(中学生以下は無料!

チケットの代わりに「アルチンボルド展クイズラリー」の台紙がもらえます♪)

 

美術館デビューにおすすめなアルチンボルド展、期間は9月24日までです。

 

 

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