子供は本当に理不尽に気づけないので注意がいるってハナシ
子供の頃、私はマジメっ子でした。
自習時間、みんなはおしゃべりしてるのに一人黙ってもくもくとプリントやって、終わったら静かに教科書読んでるみたいな、そういうタイプ。
優等生っていえばユーリちゃん、みたいな。
それまで学校で先生に叱られたことなんか一度もなかった。
そんな私が毎週毎週教室の前に呼び出されて怒鳴られていたころの話。
小学3年生のときの担任
私は小学4年まで千葉の埋め立て団地地区で育ちました。
千葉って、出席番号順が誕生日順なんですよ。
かつこの埋め立て団地地区は建ってからけっこうな年数がたっていて、子供が激減している頃でした。
1クラスの人数が26,7人だったんです。
それで、たまたま6月生まれの私に出席番号1番が回ってきてしまったのが小学校3年生の時でした。
始業式のとき、うちのクラスの担任が発表されたら高学年がザワつきましてね…。
中にはわざわざ私たち3年生のクラスまで来て「かわいそうに、あの先生超怖いから気をつけなさいね」と言いに来る6年生までいました。
どうも学校で一番怖いと有名な先生だったようです。
先生自身も中学年以下を持つのは初めてだと言っていました。
うちの小学校は偶数年から奇数年にあがるときしかクラス替えがありませんでして、この三年生の時が初めてのクラス替え、担任替え。
だから先生の移動も少なくて、他の学年の先生がどんな先生なのかみんな知らなかったんですよね。
クラスに来たのは神経質そうな男の先生でした。
目が鋭くて、なんかピリピリした空気の先生で、すぐ大声で怒鳴るし、クラスの問題児や一部の聞かん気男子がぶん殴られて鼻血出したりしていました。(そういう時代です…)
だけどねえ、わたしたちはこの先生が大好きだったんですよ。
休み時間は一緒に遊んでくれるし、面白いことも言うし、くそ真面目な顔で突然冗談を言うのでみんなよく笑っていました。
特殊クラスの通級の子にはすごく優しかったし、その子と一緒にふざけて自然とみんなの中に入れるようにしたり、子供たちのためにいろいろ工夫してくれていたとは思います。
私自身、休み時間のたびに先生にまとわりついて、肩もんだりおしゃべりしたり…本当に大好きだったんですよ。
「おまえが一番お姉さんなんだから」
でも私にはものすごーーく嫌なことがあった。
それが、「みんな」が悪いことをしたときにいつも前に呼ばれて代表で怒鳴られること。
「おまえらが一番お兄さん、お姉さんなんだからみんなをちゃんとさせなきゃダメだ」って。
女子の出席番号1番の私と、男子の1番の子ふたりがいつも代表で怒られる。
たとえば掃除時間にふざけていたとか、自習時間にうるさくしたとか、整列のときにおしゃべりしてたとか、そういう一人一人やってたかどうか見るにはやってた子が多すぎるときに。
少ない時で週1、2回。
多い時だとほぼ毎日でした。
でもさああああああ
上で書いたように、私は超絶マジメっ子だったわけですよ。
自習時間みーんなみんなふざけちゃったときもさ、私一人真面目にプリントやってたんですよ?
掃除も整列も私はみんなみたいにサボったり遊んだりする度胸なかったわけですよぉぉぉ!?
けど、それは「自分だけちゃんとやったってダメ」なんだって。
理不尽じゃね?
ひどくね?
むしろそこ、褒めるとこじゃね?
じゃあ聞くけど私が注意したらこいつら聞くわけ?
「どうせ怒られんの自分じゃなくてオマエだしーー」って言われるんですが?
「ウルサイ!イイコぶりっ子してんなよ!点数稼ぎ!」って言われるんですが?
そこまでして私がこいつらに正しい行動を教えてやんなきゃならない理由はなに!?
ていうか、そういうのどうにかするためにアンタいるんじゃないの!?
一番年上?ハア?たかだか数か月、下手したら数日の違いで何言っちゃってんの?
勝手に責任転嫁してんじゃねーーーーーーーーーよ!!!!!
ってね、今なら言えるんだけどね、当時はまっっっったく、思わなかったんですよ。
今考えても不思議ですよ。
先生がそう言うんなら仕方ないって、本気で思ってたし、なんならそれでも「大好きな先生」だったんですよね。
ただひたすらショックを受けてただけだった。
理不尽だと気づくこともできないんですよ
考えてもみてくださいよ。
今までずっとお行儀よくマジメちゃんでやってきて、でかい中年男性に怒鳴られるなんて経験一度もないんですよ。(父は怒鳴るタイプじゃないし、むしろ叱るタイプですらなかった)
そういう子がいきなり自分が悪いんでもないのにみんなの前でさらし者にされて怒鳴られるとどうなるか。
なにも考えられないどころじゃない。
その経験を必死で自分から切り離しにかかるんですよ…。
乖離ですよ。ひどくなると多重人格になっていっちゃうやつ。
それでも
周りから見たら理不尽だと思う子もいたんですよね…。
でも当時はそれすら理解できなかった。
いやぁ、まるでDVの共依存。
救いようがない…
親に言うって発想もなかったです。
優等生はプライドもバリ高いですから、「学校でいつも先生に叱られてる」なんて口が裂けても言えないです。
まあ、言ってもうちの親の場合はどうにかなったとは思えないですけど…。
(これよりさらにヤバイやつが担任だった時もなにもしなかったので)
そもそも記憶から消去するのに必死ですから(覚えてるけど)、その後先生と遊んだこととか、肩もんだこととか、そういうことしか親には言ってなかったです。
先生だいすき!ってね…。
その代わり同じクラスの子供たちのほとんどを地獄のように憎悪していました。
なんで、こいつらのせいでって。
いやいや、違うから。それ、悪いの先生だからって、今ならわかるんですけどね…。
当時は全然わからなかった。
影響は大人になっても続くんです
正直いまだにこれひきずってます。
年下が超苦手なんですよ。
年齢聞いて年下だと、それだけで一歩引いてしまう自分がいます。
内心「うわ、年下か…(やだなあ)」くらい思ってる。
(現実には顔には出しませんが)
年下だと思うと男女関係なく、相手が成人してても自分が全責任を負わなきゃいけないような気がしてしまって落ち着かないんです。
面倒見は超いい方だと思うし、実際中学高校大学でも後輩には慕われてた方だと思います。
でも、どこまで自分がすべきなのか距離感がわからないんですよ…だから超疲れる。
気を使いすぎてぐったりでもうイヤだと思っても強迫観念のように受け入れなきゃいけないと思ってしまう。
同い年でもちょっとそういうところありますね…。
一緒にいる相手が年上じゃないと全く気が休まらないんです。
恋愛対象なんか最低でも5歳は年上じゃないとダメだし。
(最大20歳上と付き合ってた)
まあそれはこのこと「だけ」が原因ではないかもしれないですが、どうしても年下といると「おまえはお姉さんだから、おまえの責任だぞ」というこのときの担任の声が、いまだに一瞬頭をよぎるんですよ…
子供が「先生だいすき!」でも安心はできない
と、こういうことがあったので、子供がたとえ先生大好き!と言っていても気を抜いてはいけないなと思ってるんです。
精神的圧迫もセクハラも、小さい子供は本当に理解できないんですよ。
だけど、数年後に意味がわかって影響が出ることだってあります。
教室は密室ですから、たぶんこういうのはレアケースじゃないですよ。
ほんと、表に出てないだけ。
この担任じゃないですが、「掃除をサボってたやつがいたから連帯責任」と言われて真面目にやってたのに(全員)尻をひっぱたかれたこともありましたし。
もちろん勘ぐりすぎて疑心暗鬼になってもダメなんですが、子供からこぼれてくる話をしっかり自分の中でためておいて、心配なことはちゃんと確かめるようにしておいたほうがいいと私は思うんです。
ちなみにこの担任は4年生になるときに別の学年の担任に変わりました。
うちの小学校は偶数年にあがる(3年→4年)ときにはクラスも担任も変わらないのが通常でしたから、異例の措置だったと思います。
うちは言っていないですが、誰かの親が学校と交渉していたのかもしれないですね。
この担任、当時はほんとに大好きだったけど、変わるときは「もう怒られなくていいんだ」ってすごくほっとしたのもよく覚えています。
ほんと、無駄にこういう思いを子供にさせたくないんですよね…。
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